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2020年10月23日

『ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド』インタビュー②:アネット・マヘンドル(ハック役)&ニコ・トルトレッラ(フェリックス役)

Nico Tortorella as Felix, Annet Mahendru as Huck - TWD: The World Beyond_ Season 1 - Photo Credit: Jojo Whilden/AMC

10月2日からAmazon Prime Videoで配信が始まったスピンオフ第2弾『ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド』。インタビュー第2回はコミュニティの治安を守る隊員、ハックとフェリックスを演じるアネット・マヘンドルとニコ・トルトレッラが登場!

「フィリックスはなんでも規則どおりでとても忠実なんだ」(トルトレッラ)

――今回のキャラクターたちはアポカリプス初期の混乱やトラブルを乗り越え、コミュニティを確立し、維持しています。これはオリジナルの『ウォーキング・デッド』との主な違いと言えるのでしょうか?

マヘンドル「そう。この物語はポスト・アポカリプスの9年目の設定なの。ニコや私のキャラクターにとってもそうで、少なくとも子供たちは壁の外に出ていないから、ゾンビ発生時の記憶は断片的。両親を失っている子もいるし、そういう記憶を遮断しようとしているんじゃないかな。そして彼らは初めて外の世界に出る。この世界の残された姿を見ることで子供たちがどう変化するか、というのが今回の物語ね」

 

トルトレッラ「『TWD』と『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』はローカルな出来事を扱っている、という感じがする。アメリカ全土に散らばっている、小さなコミュニティや集団といったものを描いているというか。 でも今回の『~ワールド・ビヨンド』では一体何が起きているのか、より大きな像が見え始めるんだ」

 

――あなたたちのキャラクターの設定について、またコミュニテイにおける役割について、教えてもらえますか。

トルトレッラ「フィリックスはなんでも規則どおりでとても忠実なんだ。コミュニティに暮らしている30歳くらいの青年で、特殊部隊のリーダーをやっている。彼はいろんな仕事を持っているんだ。授業をしたり、壁の外のゾンビたちを移動させたり、人々を牢屋に入れたり。コミュニティ内でたくさんの仕事を持ってる。このシリーズが進むにつれ、フィリックスは自分自身の殻を破っていくだろうね。このコミュニティの中で生きること、“安全”の中にいるとはどういうことか、そして外に出て、本当の自分自身をどうやって見つけて行くかを考えながら」

 

マヘンドル「ハックは文字どおり荒野の世界から安全な壁の中に入ってきて、文明を再建するという大きな目的を担うために自分の道を進んでいる。だからこの町に入れてもらい、チャンスをもらえたことをとても感謝してる。彼女は外の世界では一匹狼だったけど、今は若者をケアし彼らを教育するいい人で、この安全を守りたいと思っているの。彼女はもともと軍隊にいた時に激しい訓練を受けていて、だからここで治安部隊に参加する。彼らは手を組んでできるかぎり安全を守ろうとしてるの。彼女は旅をして、嫌なことを色々乗り越えて、そして希望や光を見つけた。だから子供たちにも、彼ら自身の方法で光を見つけるために旅に出て欲しい、そして実際に何が起こっているか理解するために外の世界を経験して欲しいと思っている。安全であることはいいことだけれども、それよりも現実を知ることの方がいいからね」

 

The Walking Dead: World Beyond _ Season 1 – Photo Credit: Macall Polay/AMC

 

「ハックは本当におてんばで、私には今までやったことないようなことをなんでもやる」(マヘンドル)

――プロジェクトに参加するか決める時に重要となるのはどんなことですか?

トルトレッラ「現在の社会的・政治的な状況は考慮に入れてると思う。この国の問題だけじゃなく、世界全体の話だ。俳優として僕は、自分の道徳心に沿ったプロジェクトを見つけることが仕事だし、責任でもあると思っている。この番組のクリエイターであるマット(マシュー・ネグレート)とスコット(・M・ギンプル)と初めて会話をした時、僕は『なぜ今やることが重要なのか? このシリーズは10年以上も前に始まっているものなのに』って聞いたんだ。その時にスコットが言ったことを僕は忘れないよ。『僕たちの宇宙に存在する唯一の二進法は”生か死か”だから。他は全て同じだ』って。それを想像すると、僕らの生きている世界がいかに美しいことか」

 

マヘンドル「私は変化することが大好き。いつどこでも。変化こそが、生き残るために私たちの価値観や物の見方を広げてくれる。役を演じるってことは、常に自分が誰なのか発見し続けること。演じた役が私自身のものの見方を変えてくれる。まさに瞬間的で100%信用できる形で、自分と異なる人を理解し、共感するから。そして演じることを人々に見せることで、自分がどんな立場にいても平等であれることを示せると思う。それってとても大事なこと。だって多くの場合、常にどちらが正しくてどちらが間違っているか、自分の立場を決めて加担しなきゃいけないでしょ。でも、本当はどんな立場にも立てるべき。それを示すのが、アーティストとしての私の仕事だと思う」

 

――どうやってキャラクターをつくり上げましたか? 最初に受け取った脚本の時点から何か変更したり、自分のパーソナルな面をキャラクターに反映させたのでしょうか?

 

マヘンドル「最初に身体的な訓練やトレーニングから始まったの。そこでこの番組のために作られた新しい武器の使い方なんかを学んだ。だからまず身体からキャラクターに入っていった。頭で考えすぎるのではなく、その外から始まるから。文字通り、キャラクターの筋肉を形作っていくところから始まったの。頭で考えることは想像のプロセスに入ってこない。鍛えた身体があるから迷わずイエスと言って自分自身を本当に与えられる。だから思考がジャマにはならなかった。私にとって、キャラクターの中に入っていく方法が違っていて、とてもパワフルだった。彼女が動いていたように動いただけで、想像力に知性が入り込む余地がなかった。私の想像力が全方向に向けて爆発した、って感じ」

 

トルトレッラ「俳優にとって正しい回答って感じでいいね。映画よりもテレビで働くことの素晴らしい点は、まだ脚本が全部完成してない状況で始まるから脚本家たちと役者たちが最初からしっかり関係を築けることだ。素晴らしい脚本家たちがキャラクターに形を与え、そして役者が入り、キャラクターに命を吹き込んでいく。そして脚本家たちはそのキャラクター=役者をさらにプロデュースしていく。本当に共生関係が起きてるようだった。素晴らしいことだ。映画では、すべて(脚本の内容)が先に分かっているから、 そういうことは必ずしも起こらない。だから僕はテレビの仕事が好きだ。本当の意味で全体ができていくプロセスの一部でいられるから」

 

Alexa Mansour as Hope, Aliyah Royale as Iris, Hal Cumpston as Silas, Nicolas Cantu as Elton, Annet Mahendru as Huck – The Walking Dead: World Beyond _ Season 1 – Photo Credit: Macall Polay/AMC

――このシリーズに出演することになってどんな気持ちでしたか?

トルトレッラ「すごく嬉しかった。だから夢が叶ったよ。こんなに壮大な世界で、世界的な大きい番組で、ファンも多い。こんなアクション満載なドラマシリーズに出る機会なんて。夢が叶ったって感じだ」

 

マヘンドル「私にとってもすごく嬉しいことだった。今まで俳優仲間にはずっと、私は少年のような役をやりたいし、うまくやれると思うって話してた。みんな笑って寝言だと思ってたけど、そうじゃないの。ハックは本当におてんばで、私には今までやったことないようなことをなんでもやる。私があんなことするの、今まで誰も見たことないと思うし、私にとってこれはまさに変身だった。このシリーズの世界はとても壮大だし高い評価をされているし、こういう世界に踏み込めることはすべてのアーティストにとって夢のようよね。それから他のキャストたちとも本当に家族みたい。この業界では一人きりでなんかやっていけなくて、突然、私たちは家族になった。素晴らしい家族と、世界ができたの。すごく面白いわ」

 

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