FEAR THE WALKING DEAD

2ヶ月連続ゾンビ祭り 8.2wed START!

NEWS

ニュース

2020年10月21日

『ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド』インタビュー①:マシュー・ネグレート(ショーランナー)&ジュリア・オーモンド(エリザベス役)

Julia Ormond as Elizabeth - The Walking Dead: World Beyond _ Season 1 - Photo Credit: Zach Dilgard/AMC

10月2日からAmazon Prime Videoで配信が始まったスピンオフ第2弾『ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド』から、スタッフ&キャストのインタビューを3週にわたってアップいたします!第1回目は本作のショーランナーであるマシュー・ネグレートと、謎の組織“市民共同体”の中佐エリザベスを演じるジュリア・オーモンドが登場!

Alexa Mansour as Hope, Aliyah Royale as Iris, Hal Cumpston as Silas, Nicolas Cantu as Elton – The Walking Dead: World Beyond _ Season 1 – Photo Credit: Jojo Whilden/AMC

「リックを連れ去った組織の正体が分かってくるんだ」(ネグレート)

――『ウォーキング・デッド(TWD)』と『〜ワールド・ビヨンド』はどのような点で異なるのでしょうか?
ネグレート「ひとつは物語のトーンだ。基本的には希望に満ちた物語になっている。なぜなら、今回はより若いキャラクターたちが登場し、彼らの視点でアポカリプスを描くからだ。視聴者にキャラクターのことを理解してほしいと思っているけど、これは限定されたシリーズだし、好きになってキャラクターを深く知ってもらうまでに(オリジナルのように)11年も時間をかけることはできない。だからできるだけ早くキャラクターを知ってもらうためにフラッシュバックや回想を多く使っている」

――他のシリーズとのつながりはより強くなりますか?
オーモンド「手短に私の意見を言うと、どのシリーズを観ても、それぞれ個別の美学があって、独立した作品になっているの。だから以前のシリーズを観ているかどうかに関係なく、この番組を楽しめる。そしてそれぞれの作品に他の作品への理解が深まるような要素があるから、お互いを面白くさせているのよ」

ネグレート「その通りだね。付け加えるなら、僕たちが番組を展開するなかでやりたいことのひとつは、ユニバースを広げていくことだ。本作には、他のシリーズにも現れたものが登場する。それは『〜ワールド・ビヨンド』では市民共同体と呼ばれていて、ある組織の一部なんだ。そして、今回のキャラクターたちはこの市民共同体と同盟関係にある。『TWD』シーズン9の第5話で、彼らがリック(アンドリュー・リンカーン)を連れ去ったよね。なぜ彼を連れ去ったのか、彼をどうしたのか、アポカリプスから10年後の今どこにいるのか、何も知らない。今僕はこの番組のシーズン2を準備しているけれど、そこではだんだんこの組織のこと、そしてリーダーのひとりであるエリザベスという謎の人物のことも分かってくるんだ」

 

「マットとスコットが信頼できるクリエイターだから出演を決めたの」(オーモンド)

――ジュリア、あなたがこの作品に出演しようと決めた理由は?
オーモンド正直言って、そもそも『TWD』にノレていなかったの。だから最初に話が来た時は参加しようと思わなかった。でも、マシューたちがオファーして来た時、『何百万人もこの番組が好きなんだから…もう一度観てみよう』って思って。デートみたいな感じで、『3杯飲んでから判断しよう』って感じでね。そうしたら完全にハマってしまった。マットとスコット(・M・ギンプル)の女性の描き方がとても好きで、2人と色々議論をしたわ。これまで女性の描写が乏しく、勇敢でなく、ニュアンスまで描かれていないような脚本にたくさん出くわしてきた。TVは映画と違って、最初から最後までどうなるのかは分からない。だから脚本家やクリエイターを信じるしかない。マットとスコットなら女性の視点を描く時に、彼女たちが進歩的だったり暴力的だったり、恐れ知らずの情熱家だったり、そういうことを認めてくれると感じて、信頼できると思ったの」

The Walking Dead: World Beyond _ Season 1 – Photo Credit: Macall Polay/AMC

――『TWD』の魅力とは?この世界観には何年も経っても、いまだに観客を夢中にし物語を拡大し続ける魔法がある。 また、ユニバースのエッセンスを損なわずに新しい物語をつくるうえで、何がいちばん大変ですか?

ネグレート「魅力はキャラクターたちにあると思う。ロバート・カークマンが漫画でやったのは、この世界を変えてしまう事件を生み出したこと。そしてこれはどんな職業の人にもやってくる問題で、年齢も関係ない。アポカリプスはこの宇宙上の全ての人に起こる。そして様々な社会経済的背景、性別、性的指向の異なる様々な人々を代表しているということがこの魔法の由来だと思う。世界全体に影響を与えるものを真実として描くための表現だ。僕はスコットもロバート・カークマンのことも知っているけれど、彼らが始めた以上に、火は燃え上がっている。それはみんなが自分を同一視できるキャラクターを見つけて「自分がこの状況ならまさにこうするな」って思えたりするからだ。あるいは逆に「バカ!なんでそんなことするんだよ。みんなを危険に晒したな!」とかね。とにかく誰もが応援できるキャラクターがいて、彼らの中に自分を投影できる。僕が思うに、それこそがこの『ウォーキング・デッド』の世界の魔法で、それをロバートが作り出したんだ。

次の質問の、何がいちばん大変だったか。僕にとっては、『~ワールド・ビヨンド』を何か別のものと感じられるようにすることが重要だった。僕は過去6年間『TWD』の脚本家をやっていて、この番組のリズム、どうやってこの物語を語るかということに慣れていた。だからこの新しい番組を作る上では、自分自身の外に出て、切り替える必要があった。「『TWD』ではこういうふうにやったけど、これは別の番組で、違う感じにしなきゃ」ってね。『TWD』ならどうやって物語を語ったかとか、常に似ているところはあるし、常に対応するところはあって、そういうものが『TWD』ユニバースのコアファンにとってはとても魅力的なんだと思うけれど。でも、この番組の正当性を示すために、差別化し、違う印象を与えるんだ。そしてそれはスコットの功績が大きい。彼は僕に電話して、「ちょっと『TWD』すぎないか、違う雰囲気を混ぜよう」と言ってくれた。 彼は僕に、別の方法で番組について考え、別の方法で問題やテーマを探求するように促してくれた。とにかく手短にいうとそういう面が、一番難しくて、一番価値のあることだった」

 

https://www.amazon.co.jp/dp/B088NX53TZ