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2022年9月16日
『ウォーキング・デッド』と同じ世界を舞台に、各話完結のエピソードを描くスピンオフ『テイルズ・オブ・ウォーキング・デッド(原題)』が8/4~9/11が全米放送された。中なかでも注目のエピソードといえば――。
現在、多数のスピンオフの製作が同時進行中の『ウォーキング・デッド(以下TWD)』ユニバース。ダリルが主人公のスピンオフ、マギーとニーガンが主人公のスピンオフ、そして、コミコンで発表されたリックとミショーンのスピンオフも気になるが、それに先駆けて全米で放送されたのが『テイルズ・オブ・ウォーキング・デッド(原題)』。まだ日本に上陸していないので、ネタバレを避けつつ、ちょっとだけ内容を先取りしてみよう。
このシリーズは、1話完結型の全6話。クリエイターは2人。このユニバースのチーフ・コンテンツ・オフィサーとなったスコット・M・ギンプルと、本家シリーズの製作総指揮に参加し『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』のコンサルティング・プロデューサーを務めるチャニング・パウエル。この『TWD』を熟知する2人が、同じ世界を舞台にしつつ、別の人々の、まったく異なるドラマを描くシリーズだ。
その評判を見ると、まず、本家シリーズにはなかったジャンルのエピソードがあったのが話題を集めた。その第2話『Blair/Gina』は、なんとタイムループもの。ビル・マーレイ演じる主人公がある1日を何度も繰り返す『恋はデジャ・ブ』(93)、ヒロインが目的を達成するために3度トライする『ラン・ローラ・ラン』(98)、トム・クルーズ演じる近未来の兵士がタイムループに巻き込まれる『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(14)などを連想させるようなストーリーが描かれるとのこと。『TWD』の世界で、どんなタイムループが起きるのか楽しみだ。
そしてやっぱり話題なのは、本家シリーズのシーズン9から登場した、”囁く者”のリーダーのアルファが登場する第3話『Dee』。ただし、このエピソードのアルファは、まだアルファになる前のディーという女性。これまでも、本家シリーズでかつての彼女の姿は描かれていて、シーズン9第10話『操られた記憶』に登場したが、この時は、アルファの娘リディアの視点から描かれていたところがポイント。アルファ自身の視点から、かつての彼女が描かれるのは、このエピソードが初めてなのだ。彼女はいったいどんな女性だったのか、ドラマを見るのが待ち遠しい。
Samantha Morton as Alpha – The Walking Dead _ Season 9, Episode 15 – Photo Credit: Gene Page/AMC
このアルファを演じた英国女優サマンサ・モートンは、今回の出演について米放送局AMCのインタビューで、こんなことを語っている。
「本家シリーズでアルファのストーリーが終わったときは、突然すぎると感じた。ストーリーの展開上に必要なことは理解したけど、個人的にはとても悲しいと感じた」「だから、(クリエイターの)スコットから今回の出演を打診する電話があった時は、”わあ、すごい、もちろんイエス!”と即答した」
「このエピソードの彼女は、まだ9歳の娘リディアを守ることに必死になっている。彼女にとっての最優先事項は、娘を守ること。でもそれだけじゃなくて、彼女はいつも、あらゆる事柄をよりよくしようと努力している」
今回のエピソードで、彼女のどんな新たな側面が見られるのだろうか。日本での放送/配信が今から楽しみだ。
文/平沢薫
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